情報セキュリティの基礎
12-1 クラウドサービス
「クラウドサービス」とは、利用者がコンピュータ処理を主にインターネット経由で利用する形態である「クラウドコンピューティング」で提供されるITに関するサービスのことです。企業や個人が個別にコンピュータやアプリケーションを所有して利用するのに比べて、ITに関する開発や調達や運用・保守の負担が軽減され、コスト削減にもなる技術、サービスとして注目されています。
クラウドサービス活用の利点
クラウドサービスでは、以下のような利点があると考えられています。
  • ITの調達に関わる負担からの解放または負担の軽減
  • ITの運用・保守の負荷からの解放または負荷の軽減
  • IT資源利用の柔軟性・拡張性の獲得
  • セキュリティ対策の負担と負荷からの解放または負担軽減
クラウドサービス利用上留意すべき事項
クラウドサービスの利用には、いくつかの懸念材料も指摘されています。
  • コンピュータシステムを自ら管理しないことによる制約
  • データを自らの管理範囲外に置く、あるいは社外に預ける不安や制約
  • 利用量・処理量の異常な増加や意図せぬ増大に伴う使用料の急増のリスク
  • 利用できるアプリケーションのカスタマイズの制約
  • アプリケーション間のデータ連携実現への制約やコスト増の可能性
これらの懸念材料については、各企業ごとの状況やクラウド事業者の情報を総合的に判断して、リスクを見極め、対策を施した上でクラウドサービスを利用する必要があります。
中小企業のためのクラウドサービス安全利用の手引き(IPA)

クラウドサービスの分類
クラウドサービスは、以下の3種類に分類される場合が多く、また以下を総称してXaaSと呼ぶ場合もあります。
SaaS(サース、Software as a Service)
インターネット経由でソフトウェアパッケージを利用する形態です。メール、グループウェア、CRMなどが主なサービスです。
PaaS(パース、Platform as a Service)
インターネット経由でアプリケーション実行用のプラットフォームを利用するサービスです。仮想化されたアプリケーションサーバやデータベースなどを利用し、利用者が自分のアプリケーションを配置して運用できます。
IaaS(アイアース、Infrastructure as a Service)
インターネット経由で仮想化サーバや共有ディスクなどといったハードウェアやインフラを利用するサービスです。利用者が自分でOSなどを含めてシステム導入・構築できます。
さらに、クラウドサービスの浸透と多様化に伴って、DaaS (Desktop as a Service)、DaaS (Database as a Service)、SaaS (Storage as a Service)、BaaS (Backend as a Service)、SecaaS(Security as a Service)など、多種多様なサービスが登場してきています。

なお、従来はレンタルサーバ、データセンターサービスなど別の呼び方をしていたサービスも、すべてクラウドと呼ぶ傾向があります。何を意味するのか、利用する場合は注意する必要があります。
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