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2019年度 JNSA表彰のご報告
2019年度


2019年12月12日
特定非営利活動法人 日本ネットワークセキュリティ協会


JNSAでは、情報セキュリティ向上のための活動を積極的に行い広く社会に貢献した、 あるいはJNSAの知名度向上や活動の活性化等に寄与した個人、団体、JNSAワーキンググループ を対象に「JNSA賞」と称する表彰を贈る制度を、2006年度に発足いたしました。

この賞は、情報セキュリティの向上に寄与された方々を広く紹介し、その活動を称え、 更に積極的な活動をしていただけるよう、設置したものです。この賞が、広く社会に情 報セキュリティが根付く発端となり、より良い社会を実現できる一助になればと考えています。

受賞者決定まで

2019年10月に、過去にJNSAの知名度向上、活動の活性化、また広く社会の情報セキュリティの 向上に貢献した個人、団体、JNSAワーキンググループの推薦(自薦、他薦は問わず)を募集し、12月に最終選考会を開催し、受賞者を決定しました。

表彰式

2020年1月21日(火)にベルサール御成門タワーで開催されたJNSA新年賀詞交歓会の場にて、JNSA賞受賞者の表彰式が行われました。

2019年度 受賞者

2019年度JNSA表彰受賞者

ワーキンググループ(WG)の部(3件)

◇セキュリティ業務への適任の人材配置を行うことを目指して活動し、JTAG認定WGとともにセキュリティ業務に携わる人材の地位向上に寄与

・情報セキュリティ教育事業者連絡会(ISEPA) JTAGキャリアデザインWG
 (代表:株式会社VSN 玉川 博之 氏)

キャリアデザインWGでは、自組織を守る立場のセキュリティ担当者のスキル強化や待遇などの実態について報告書としてとりまとめ「セキュリティ業務を担う人材の現状調査」として発表。さらに、キャリアの可能性についての検討やキャリアの表現方法についての考察を深め、3軸で表すキャリアの表現『キャリアキューブ』について提言し、キャリアアップの在り方を考察した報告書『キャリアパスグランドデザインの考察』も発表し、セキュリティ業務に携わる人材の地位向上に寄与した。

◇セキュリティ業務への適任の人材配置を行うことを目指して活動し、JTAGキャリアデザインWGとともにセキュリティ業務に携わる人材の地位向上に寄与

・情報セキュリティ教育事業者連絡会(ISEPA) JTAG認定WG
 (WGリーダー:株式会社ラック 大槻 晃助 氏)

認定WGでは、「セキュリティ業務を担う人材のスキル可視化ガイドライン」を発表。JTAG構想のもとでセキュリティ人材の尺度を統一させ、信頼度や真の実力値が判定できる基準について策定した。また、このガイドラインに基づき個人の業務経験や資格等を数値化する可視化ツールを作成、総合的なセキュリティのスキル診断を行い、可視化できるようにした。
これらにより、必要とされるセキュリティ業務への適材適所の配置・調達、育成はもちろん、セキュリティ業務に携わる人材の地位向上に寄与した。

◇支部発足以来、数少ない陣容で活動を続け、利用価値の高い成果物を公開

・西日本支部
(支部長:富士通関西中部ネットテック株式会社 嶋倉 文裕 氏)

西日本支部では、2001年の発足以来、高度な独自の技術力や幅広い製造業が立地している関西の中小企業を元気づけるための活動をコンセプトとして、西日本におけるJNSAの最前線基地として、20年間終始一貫して中小企業を対象とした情報セキュリティをテーマにWG活動を行っている。 中小企業に於ける個人情報保護対策としてのセキュリティチェックリストに始まり「9 To 5→経営者のための情報セキュリティ対策ポリシーサンプル→中小企業の為のSecurity By Design」までを言わばシリーズ的に取り扱い作成・公開をしてきた。
これら数々の成果物の作成、公開によりJNSAならびにセキュリティ業界の発展に貢献した。

個人の部(2名)

◇JNSAの活動ならびに情報セキュリティ業界の若手育成に大きく貢献

・杉野 広典 氏(U40部会 部会長|NECネクサソリューションズ株式会社)

2年間U40部会長として尽力してきた。 教育部会が実施している岡山理科大学のリモート講義の講師の機会をU40部会メンバーに拡げた。また、JNSA成果物をアピールするためのツール紹介ページの検討にメンバーが参加することに尽力するなど、U40部会メンバーと他部会との連携や活動協力などに幅広く活動を行い、他部会とU40部会との架け橋となる活動成果があった。
部会メンバーは100名を超え、JNSAの活動ならびに情報セキュリティ業界の若手育成に大きく貢献した。

◇真正性保証ガイドラインの執筆に大きく貢献するとともに、JNSAの知名度向上や活動の活性化にも大きく貢献

・山中 忠和 氏(三菱電機株式会社|日本トラストテクノロジー協議会(JT2A) 真正性保証TF リーダー)

2018〜2019年度のJNSA電子署名WG及びJT2Aにおける真正性保証TFのリーダーとして、真正性保証ガイドライン「民間電子サービスにおける真正性保証の解説書」をとりまとめ、執筆にも大きく貢献した。
また、JNSA及びJT2Aの代表として各府省情報化統括責任者(CIO)連絡会議の下のデジタル・ガバメント技術検討会議/技術TFへの参画及び「行政手続におけるオンラインによる本人確認の手法に関するガイドライン(2019/2/25)」に関する技術的な支援を行い、策定に寄与した。
情報セキュリティEXPO(2019)における講演(デジガバ/デジタルファーストで企業は何を備えるべきか)、JNSA会員向けセミナーでの講演等を通して、JNSAの知名度向上や活動の活性化に対して極めて大きく貢献した。

特別賞(1件)

◇多くの国際カンファレンスで発表実績があり、セキュリティの向上に大きく寄与

・nao_sec(小池倫太郎氏(リーダー)、中島将太氏、忠鉢洋輔氏、野村敬太氏)

個人的なリサーチグループであるにも関わらず多くの国際カンファレンスで発表を行い、解析ツールのOSSを公開するなど、リサーチャーの活動に貢献している。特に2019年は世界中のリサーチャーがペーパーを提出する中で選抜され、多くの歴史あるカンファレンスで成果を発表した。また、国内カンファレンス(「Japan Security Analyst Conference 2019」「CODE BLUE (Bluebox)」「AVTOKYO 2019」)での発表を通じ、研究成果を共有することでセキュリティの向上に大きく寄与した。