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JNSA PKI相互運用技術WG・電子署名WG主催セミナー
PKI Day 2018
「超スマート社会(Society 5.0)におけるトラストの在り方」
■ 日 時: | 2018年4月17日(火)10時00分〜17時40分(受付開始9時30分) | |||||||
■ 場 所: | 浅草橋ヒューリックホール&カンファレンス ROOM 1 ![]() (〒111-0053 :東京都台東区浅草橋1丁目22-16 ヒューリック浅草橋ビル3F) JR浅草橋駅[西口]より徒歩1分 |
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■ 主 催: |
NPO日本ネットワークセキュリティ協会 PKI相互運用技術WG NPO日本ネットワークセキュリティ協会 電子署名WG |
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■ 定 員: | 132名 | |||||||
■ 料 金: | 無料 | |||||||
■ 参 加: | 事前参加受付は終了しました。 | |||||||
■ 講演資料 | 当日は講演資料の配布はいたしません。参加される方は講演資料(PDF)をご自身で
ダウンロードいただき、当日お持ち下さいますようご協力をお願い致します。
※講演資料は、4月13日(金)までにこちらのページで公開予定です。 当日は講演資料の配布はいたしません。参加される方は、以下の講演資料(PDF)をご自身でダウンロードいただき、当日お持ち下さいますようご協力をお願い致します。
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■ 開催趣旨 |
我が国の施策としてIoT/BD/AI等を駆使した超スマート社会(Society 5.0)といった構想が検討されています。この超スマート社会は、多様な人・モノ・サービスなどが繋がることにより新しい価値が創造と、社会の効率化が目指された社会と言えます。 この時、膨大な数のIoTデバイス等が「繋がることによる新しい価値の創造」のためには、何らかの信頼と信頼関係の構築、すなわちトラストの構築が必要になります。このトラストの構築に欠かせない技術が、暗号技術/公開鍵暗号技術、そしてPKIだと言えます。 PKI day 2018では、以上を踏まえ「超スマート社会(Society 5.0)におけるトラストのあり方」をテーマに、今後の社会において暗号技術/公開鍵暗号技術/PKIが果たすべき役割を議論します。 |
【ご挨拶】10:00 - 10:20
「PKI day 2018のオーバビュー」
セコム株式会社 IS研究所/PKI相互運用技術WGリーダー 松本 泰 氏
【基調講演】10:20 - 11:10
「トラストとトラストレスの狭間で」
講師:京都大学 公共政策大学院 教授 岩下 直行 氏
<概要>
ビットコインは伝統的な暗号技術を応用しているが、使い方が一風変わっています。例えば、デジタル署名では、あえてPKIを使わず、公開鍵をそのままアドレスに使用することで、信頼できる第三者機関を置かない、センターを置かないというポリシーを貫いています。その特性は、「トラストレス」という言葉で表現されます。これに対し、信頼できる中央機関を利用する従来の仕組みは「トラスト」の世界と呼ばれます。 コインチェック社のNEM流出事件を巡って、多くの人々は、流出したNEMの在り処が分かっているのに、それを取り戻せないことを不思議に思っています。銀行預金のようなトラストの世界であれば、盗まれた大金が預金口座に隠されていれば、そのお金は差し押さえられ、最終的には盗まれた人に返還されます。しかし、今回流出したNEMは、そうなっていません。NEMはビットコインと同じく、トラストレスの世界にあるからです。 本講演では、トラストレスの世界とトラストの世界とを繋ぐ存在ともいえる仮想通貨取扱業者に焦点を当て、仮想通過を巡る様々な問題を考えます。仮想通貨への国際的な規制の在り方やICOの問題などを含め、今後のあるべき姿を探っていきます。 【講演】11:10 - 11:50
「量子コンピュータ時代の公開鍵暗号」
講師:セコム株式会社 IS研究所 伊藤 忠彦 氏
<概要>
暗号技術が広く使われ、「鍵」に紐づく資産の価値が上昇するに伴い、鍵自体の価値も上昇しています。特にFintech関連では、その傾向がより顕著に現れています。そのような鍵に対する脅威として、現在広く注目されているのが、量子コンピュータによる暗号解読です。理論上、大規模な量子コンピュータが実現すると、既存の公開鍵暗号は破られ、鍵を守る事が困難になります。そして、現実にも、量子コンピュータ開発の進展は目覚ましいものがあります。また、それに対応するように米国NISTも「量子コンピュータが実現しても鍵を守ることができる公開鍵暗号」(耐量子暗号)の標準化を進め、量子コンピュータの登場に備えています。 それらの技術動向はPKI関係者として必須の情報ですが、現状これらの技術動向を正しく理解している人は多くありません。 本発表では、量子コンピュータに関する情報を整理し、暗号解読の実現性について定量的な指標を用いて議論します。また、量子コンピュータの登場に向け、PKI関係者が考えるべき事、今行うべき事をお話しします。 【講演】11:50 - 12:30
「before ROCA / after ROCA / beyond ROCA から見えてくるRSA暗号実装の闇」
講師:株式会社インターネットイニシアティブ 須賀 祐治 氏
<概要>
2017年10月 ACMCCS'17開催の前に ROCA(The Return of Coppersmith's Attack) として事前公開されたRSA暗号モジュールに対する実装攻撃を取り上げます.今回の攻撃に対する影響だけではなく,過去に起きた同様の脆弱性を整理するとともに同じチームによる「ROCAの次」の試みも紹介します.さらにPKI Day 2012 にて発表者がPredictions として提示していた事例が現在どのくらい合致しているかについて検証を行い,今後何が起こり得るのかについて皆さんと議論したいと思います. <講師略歴> (財)九州システム情報技術研究所、電気機器メーカーを経て2008年7月より現職.季刊技術レポートIIRの執筆など,暗号と情報セキュリティ全般に関わる調査・研究活動に従事.CRYPTREC暗号技術活用委員会 委員.暗号プロトコル評価技術コンソーシアム(cellos-consortium.org) 幹事.電子情報通信学会 ISEC研究会 幹事補佐. IWSEC2018実行委員.ECC2018実行委員. |
休憩(12:30 - 13:30) |
【講演】13:30 - 14:10
「Androidのコード署名に学ぶIoT時代のソフトウェアアップデート」
講師:東邦大学理学部 准教授 金岡 晃 氏 <概要>
IoT時代における端末のソフトウェアアップデートではPKIの技術がより重要になることが予想されます。一方で、PKI技術が適切に利用されなければ悪用や事故により被害が起こってしまいます。本講演では、現在大規模に展開されかつ頻繁にアップデートが発生しているAndroidアプリケーションに焦点を当て、コード署名がどう施されどう利用されているのかといった現状から利便性と脅威のギャップを明らかにし、IoT時代のソフトウェアアップデートにおけるPKIの役割を考えていきます。 【講演】14:10 - 15:00
「PKIが熱望される場=繋がるクルマ」 --具体的なユースケース、そこで生まれる恩恵と脅威、それらへの方策-- 講師:小谷 誠剛 氏
富士通株式会社 Mobility IoT事業本部 Mobility フロントシステム事業部 セキュリティ戦略担当 博士(工学)、TCG常任理事、TCG組込系WG共同議長、TCG自動車サブG共同議長 <概要>
NPO団体TCG(Trusted Computing Group)が策定し、ISO化したセキュリティチップ(TPM, Trusted Platform Module)は、当然ながらPKIに基づく仕様であり、2004年から多くのPC/サーバ、スマホ等に搭載され、セキュリティ強化に役立っています。 このTPMをクルマに適用する検討をTCGが2011年から進めています。即ち、PKIがクルマで活躍します! クルマでのリコールは近年、数百万台/件に及び大きな課題です。種々の原因の内、現時点で約3割がソフトウェアに拠るものと言われ、この割合は将来増大する事が確実視されます。クルマ自体を回収する事なく、リモートで改修する事が可能になれば、メーカーのみならずユーザも、社会全体も恩恵を手にします。また自動運転用ダイナミック地図配信、EDR(Event Dara Recorder)、TPMS(Tire Pressure Monitoring System)のセキュア化についても対策が急務です。更に、PKI活用前提でATM等で広がっている FIDO (Fast IDentity Online) を、自動車へ応用する検討も進められています。これはSDGs(Sustainable Development Goals)の観点からも重要と考えられます(FIDOとTCGはリエゾン関係)。 これら現状では実施困難な車載ソフトの遠隔保守/アップデート/地図配信/EDR/TPMSセキュア化/FIDO応用に関し、TCG/PKI技術で実現する活動についての状況、将来見通しを、国連活動を含む世界視野でTCG常任理事である講師が紹介します。 |
休憩(15:00 - 15:20) |
【パネルディスカッション】15:20 - 17:40
「超スマート社会(Society 5.0)におけるトラストの在り方」
モデレータ: セコム株式会社 IS研究所/PKI相互運用技術WGリーダー 松本 泰 氏 パネリスト: 山内 徹 氏 一般財団法人日本情報経済社会推進協会 常務理事 インターネットトラストセンター長 石原 修 氏 COCN 2017年度推進テーマ「Society5.0を支えるセキュアトラスト基盤」リーダー 株式会社日立製作所 セキュリティ事業統括本部 担当本部長 宮崎 一哉 氏 タイムビジネス協議会副会長(トラストサービス推進フォーラム) 三菱電機株式会社 小川 博久 氏 JNSA電子署名WGサブリーダー(日本トラストテクノロジー協議会) 小谷 誠剛氏 TCG常任理事 富士通株式会社 |
(※)予告無く講演内容が変更される場合がございます。予めご了承下さい