「電子署名保証レベル作業提案」の公開と作業開始のお知らせ
(標準化部会 電子署名ワーキンググループ 保証レベルタスクフォース)
2021.10.26
- 電子署名WG 保証レベルTFの背景について
- コロナ禍においてオンラインで利用可能な様々な電子署名サービスの活用が始まっています。従来から使われるパソコンやICカードの中の鍵を使って署名する「ローカル署名」に加え、電子契約サービスの普及によりインターネットを介して電子署名を行うサービスも増えてきました。このような署名には、遠隔のサービス環境に置かれた本人用の鍵で署名する「リモート署名」(JT2Aの「リモート署名ガイドライン」参照)、本人の意思を表す属性と共に事業者の鍵で署名する「事業者型(立会人型)署名」、印影画像等を埋め込みサービスへの認証をもって電子署名とする「認証記録型署名」など様々な方式があります。また、広義の電子署名には電子タブレットに手書き署名したものも含まれます。これらは技術的な方式が異なる為に簡単に比較検討することが出来ません。電子署名とデジタル署名は何が違うのか等の定義や、利用ケースを想定した場合、利便性や信頼性の兼ね合いからどの署名を選ぶべきなのかについても整理が必要になりました。
- 電子署名WG 保証レベルTF の活動について
- 前述の背景から、電子署名ワーキンググループ(WG)では今年度より保証レベルタスクフォース(TF)の活動を開始しました。保証レベルTFでは電子署名の定義の見直しと保証レベルの策定作業の検討を実施します。電子認証の標準と言える米国NIST SP 800-63-3を参照仕様としてこれを拡張する形で検討を行っており、検討が完了した段階で成果物として電子署名保証レベルの資料を公開する予定です。この資料により利用目的に応じた電子署名サービスを選択することが出来るようになる予定です。現在既に作業開始時の提案資料を公開しており、これをベースに色々な電子署名方式を提供しているTFメンバーで検討を進めています。成果は途中経過も含めて逐次公開を予定しています。なお参加者は常に募集しています。JNSA会員であれば事務局に電子署名WGと保証レベルTFへの参加をご依頼頂ければ参加可能です。
- 標電子署名WG 保証レベルTF 現時点での参加企業(五十音順)
- アドビ株式会社
株式会社エヌ・ティ・ティ・データ
NTTビジネスソリューションズ株式会社
GMOグローバルサイン株式会社
GMOグローバルサイン・ホールディングス株式会社
セコム株式会社
セコムトラストシステムズ株式会社
株式会社三菱総合研究所
三菱電機株式会社
三菱電機インフォメーションシステムズ株式会社
三菱電機インフォメーションネットワーク株式会社
有限会社ラング・エッジ
宮内 宏(弁護士) - 「電子署名保証レベル作業提案」の公開
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※ 最終成果物ではありませんので今後内容は更新されます。
・電子署名保証レベル作業提案_20210929 (電子署名WGのサイトへリンクします)
http://eswg.jnsa.org/altf/NWP-eSignAL-20210929.pdf - 関連リンク
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・電子署名Q&A (2020年9月16日公開)
・JT2A 日本トラストテクノロジー協議会
・JT2A リモート署名ガイドライン (2020年4月30日公開)
電子署名ワーキンググループの成果物はこちらからご覧いただけます。