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共催者インタビュー第4回(2006.9)
宮崎公立大学/福祉情報ボランティア宮崎(宮崎)

今回は、宮崎公立大学を訪問し、金子正光(かねこ ただみつ)先生に宮崎県内における安全教室開催の経緯、また、来月22日に開催される今年度の安全教室への取り組みについて伺いました。 昨年初めてインターネット安全教室を開催した宮崎では、宮崎公立大学の教授である金子先生が、非常に精力的に活動されています。インターネット安全教室などを通した地域貢献、まちづくりについてもお話を伺いました。
インターネット安全教室実施までの経緯
 宮崎公立大学にて教鞭をとっておられる金子先生は、必修科目である情報科学概論の授業において、情報セキュリティも教えているとのこと。ソフトやハードについてはもちろん、ネチケット等を学生達に教えることも必要だと考え、常々関連する教材などへのアンテナを張っていらしたそうです。 JNSAが宮崎での開催準備のため、宮崎県ソフトウェアセンターに連絡をとったところ、以前からおつきあいのある金子先生が適任と話がすすみ、開催に必要な場所、ネットワーク、人(スタッフ)等の実施するための条件がすべてそろっているということで、宮崎での開催へとつながりました。 この他にも、金子先生は「福祉情報ボランティア宮崎」として、1998年から高齢者向けのパソコン体験講習会を行っており、延べで1500人の方々に参加していただくなどの活動実績もあり、金子先生の考えているインターネットの安全に関する知識の必要性とJNSAのインターネット安全教室の趣旨がマッチしたことで、宮崎公立大学で共同開催することとなりました。
今回の安全教室への取り組み
 金子先生は、昨年のインターネット安全教室を開催後、今度は宮崎公立大学における先生自身の自主公開講座として安全教室を開催すべく、大学に申込みをされたそうです。大学が自主公開講座として認めた場合、大学を会場として使用できるだけではなく、通常は難しい、市の広報誌の掲載も可能となるのです。自主公開講座として認められるには、社会的ニーズやこれまでの活動実績も判断基準となります。

 10月の開催にあたってちらしを1000枚用意し、700枚を配布したところ、開催は来月下旬だというのにすでに定員の1/3ほどのお申し込みがあったそうです。今後郵送でのご案内も考えていらっしゃるそうですが、前日に開催する高齢者向けのPC講習会でもちらしを配布する予定で、集客活動は順調といえそうです。

 今回大変感心したのが、インターネット安全教室を開催するのみにとどまらず、大学の研究室の学生が卒業研究の一環として、インターネット安全教室を通じて市民のインターネットの安全に関する意識調査などをおこなっているということです。これにより情報社会の問題点を考え、定義し、解決策を考え論文にまとめたり講演をしたりしており、宮崎におけるインターネット安全教室の開催は市民への啓発活動のみならず、学生の研究活動、そして大学の地域貢献という位置づけをも担っているといえそうです。
今後の安全教室への取り組み
 すでに来年度のインターネット安全教室については、自主公開講座として申込をされているとのこと。まずは定期的な開催を定着させ、今後は今までの実績もふまえて出前講座に移行していくことを考えていらっしゃるそうです。来年度も高齢者向けPC講座、お母さん向けのPC講座、インターネット安全教室の3本立てで自主公開講座を開催する予定です。「こういう活動は、いかに継続していくかが問題。インターネットの普及活動はあと10年は過渡期であるから、市民向けのPC講習会を10年は続けて取り組んでいきたい。」との意欲的なお言葉をいただきました。

 日向市にある放送大学宮崎学習センターで客員教授をされている金子先生は、放送大学の中のパソコンサークルで顧問をされており、宮崎市だけでなく、県北の日向市でもいずれインターネット安全教室を開催することを検討中だとか。さらに現在非常勤講師を勤めており、ご自身も卒業生だという都城高等専門学校や、出身地である延岡市へと展開していくことを考えておられるそうです。
福祉情報ボランティア宮崎および宮崎公立大学の活動内容

 1997年10月に金子先生と宮崎公立大学の学生が中心に「福祉情報ボランティア宮崎」を組織。地域で暮らす障害者や高齢者を対象に、地域の福祉情報を提供するとともに高齢者・障害者のためのインターネット講習会を通して「情報社会のバリアフリー」をめざし、若者達と高齢者・障害者がコミュニケーションする場を提供。地域情報化の推進を図るとともに情報弱者に対するIT教育支援活動を行っています。

 1997年10月に金子先生と宮崎公立大学の学生が中心に「福祉情報ボランティア宮崎」を組織。地域で暮らす障害者や高齢者を対象に、地域の福祉情報を提供するとともに高齢者・障害者のためのインターネット講習会を通して「情報社会のバリアフリー」をめざし、若者達と高齢者・障害者がコミュニケーションする場を提供。地域情報化の推進を図るとともに情報弱者に対するIT教育支援活動を行っています。

 高齢者向けのパソコン、インターネット体験講習会、シニア情報ボランティア・シニアレディ情報ボランティアの養成、勉強会、子育て中のお母さんのためのパソコン教室、障害者向けのインターネット体験講習会、この他、講演会やパネルディスカッションなども行っています。また、宮崎公立大学においては、大学内の地域研究センターに「IT教育支援室」を開設するなど、住民と行政のインターフェースとしての役割を果たすことで、地域貢献を行っています。

 現在、聴覚障害者のためのパソコン要約筆記に取り組んでいるとのこと、今後も人にやさしいインターネット安全教室が期待できそうです。
名称: 福祉情報ボランティア宮崎
URL: http://semi.miyazaki-mu.ac.jp/...
住所: 〒880-8520 宮崎市船塚1-1-2 宮崎公立大学
TEL: 0985-20-4782
E-mail:
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