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共催者インタビュー第2回(2006.7)
愛媛県IT推進協会(愛媛)

今回は、愛媛県内における「インターネット安全教室」の展開とその経過について、愛媛県IT推進協会の西田伸氏にお話を伺いました。愛媛県IT推進協会は、愛媛県における電子自治体の進展と歩調を合わせて、産官学連携のもとでIT振興に努めてきました。そして、2003年度からは愛媛で唯一の公共性を持つ総合的なITフェア「えひめITフェア」の開催を主体として推進されるなど、活発な活動を展開されています。「インターネット安全教室」については、2004年度に第1回目を開催していただき、3年目を迎える今年は「えひめITフェア」のメインイベントの一つとして開催されます。これまでの取り組みと成果、今後の期待などについて語っていただきました。
愛媛最大のITイベントを運営 フェアの目玉の一つとして開催
Q:愛媛県IT推進協会さんの活動内容について教えてください。
 愛媛県IT推進協会は2001年に発足し、愛媛県におけるe-japanならびに電子自治体の進展と歩調を合わせて、産官学連携のもとで愛媛県下のIT振興に貢献してきました。現在の会員数は正会員45社、賛助会員36社、特別会員20社の計101社です。協会の具体的な活動は、総務・運営委員会、セミナー・研修委員会、ITフェア委員会、産官学連携委員会という4つの委員会で構成しています。

 「えひめITフェア」は愛媛で唯一の公共性を持つ総合的なITフェアとして今回で第7回目を迎えました。特に2003年度から当協会は「えひめITフェア実行委員会」の構成メンバーとなりフェアの企画から運営まで総合プロデュースの役割を担っています。また、総務省四国総合通信局・四国情報通信懇談会が主催していた四国情報通信フェアも統合されるなど、愛媛県の情報通信の普及・振興に大きな役割を果たしています。なお、今年はユビキタスネット社会の体験を掲げると共に、スペシャルイベントとして、愛媛でも10月から開始される地上デジタル放送や高専・工業高校によるロボットの実演があります。

 そして、協会のもう一つの活動の柱がセミナー・研修委員会が行っている各種のセミナーや研修活動で、「インターネット安全教室」もその一環として実施しています。3回目となる今回は、「えひめITフェア」の目玉の一つにもなっています。
一般の人の視点でセキュリティに取り組むことが大切
Q:「インターネット安全教室」実施のきっかけとこれまでの取り組みについてお話いただけますか?
  「インターネット安全教室」を実施するきっかけは、それまで愛媛県IT推進協会で行っていた各種のセミナーや研修の活動は企業やビジネスを対象とするものばかりで、一般の方々を対象としたものがほとんどなかったということです。中には、ウイルス対策など一般の方にとっても役立つような内容を取り上げたこともあったのですが、日頃ビジネス中心にITに接していると、一般の方々の視点や疑問点と大きなギャップがあることに気付かないまま専門用語や略語を使ってしまったり、また、各論に留まっているため、うまく伝わらないというもどかしさを感じていました。その意味からも、家庭や学校からインターネットにアクセスするごくごく一般の方々を対象に、情報セキュリティに関する基礎知識を学習できる機会を提供できるというのは大きなメリットだと考えました。

 「インターネット安全教室」を初めて開催したのは2004年3月25日です。JNSAさんに全面的に協力いただいての開催であり、告知の期間も短かったことからどの程度の参加者があるのかも未知数でしたが、当初の見込みである40名程度に対して、倍の82名もの参加がありました。翌2005年2月17日には「インターネット安全教室」を独自開催で実施しましたが、やはり前年と同数程度の参加があり、関心の高さと共にこうした一般の方々を対象とした啓発活動の必要性を強く感じました。
最終的にセキュリティは個人の問題
Q:「インターネット安全教室」実施のきっかけとこれまでの取り組みについてお話いただけますか?
 ITに関わるセキュリティ対策は、いくらシステム的な強化をしても、最終的には一人の個人の問題に行き着きます。その意味からもこうした活動を通じて、個々の方々に広くセキュリティに対する認識を高めてもらうことは重要だと思います。「インターネット安全教室」への参加者の内訳は、年齢層・男女比・職種なども含めて結構、幅広く分布していますし、やはりITのセキュリティについての認識は広く浸透してきているようです。その中でも特に目立つのは学校関係者の参加で、自身が知識を得るだけでなく、授業などでもその知識をうまく活用したいといった積極的な姿勢を強く感じました。また、初年度と2年目での違いとしては、質疑応答の時間に多くの質問が寄せられるようになりましたし、意外なほど詳しい質問が増えていることですね。
映像で見せる効果は大きい
Q:今後の「インターネット安全教室」への取り組みを教えていただけますか。また、JNSAへの要望はありますか?
 3回目となる今回は「えひめITフェア」の目玉の一つとして実施しますが、従来のウイルスや各種の不正行為だけでなく、最近、急増しているスパム、より巧妙化する詐欺の手法も取り上げ、質疑応答の時間も多く設けようと考えています。また、教室で好評だったのは教材のビデオ(CD-ROM映像)で、いくら言葉で細かな説明するより、映像で見せることのメリットはやはり大きいと思います。

 そこで、JNSAさんには今後、テーマ別のビデオ教材などを提供していただけるととても助かります。特に、今年からは行政とも連携して、さらに今年度に2回程度「インターネット安全教室」の開催を計画していますし、今後ますます活動が拡がっていくことを期待しています。
名称: 愛媛県IT推進協会
URL: http://www.dpc-net.co.jp/it/
住所: 愛媛県松山市宮西1-5-11 愛媛県宮西ビル3F
TEL: 089-911-1640
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