共催者インタビュー第1回(2006.6)
NPO情報セキュリティフォーラム(神奈川)

NPO情報セキュリティフォーラムは、産学公の情報セキュリティに関する有識者・関連諸団体と連携し、さまざまな事業活動を通じて、安全な社会システムの構築を目指して活動を行っています。今回は、神奈川県内における「インターネット安全教室」の展開経過について、NPO情報セキュリティフォーラムの植田威氏よりお話を伺いました。NPO情報セキュリティフォーラムは、「インターネット安全教室」のほか、一般の方々を対象とした情報セキュリティに関するトピックセミナー、保護者を対象にした家庭でのインターネット利用に関するパソコン講習会、教育現場における情報セキュリティ事故・対応事例集の作成・公開、企業・自治体・教育機関を対象とした情報セキュリティに関する講習会等を実施しています。2003年度に第1年目の「インターネット安全教室」開催の際に共催をしていただき、その後、独自開催を神奈川県下で展開され、2005年度には神奈川県内で合計19箇所での開催を成功、その実績により2006年度は「インターネット安全教室」を神奈川県との協働事業へと発展させることとなりました。
2003年度の開催
2003年11月1日(土)に岩崎学園主催行事として、初めて「インターネット安全教室」を開催、参加者101名でした。同時期にNPO情報セキュリティフォーラムを設立(2003年9月設立 12月NPO認可(神奈川県)、2004年度から具体的活動を開始するというこの時期に「インターネット安全教室」開催があったため、今後はNPO事業の一つとして「インターネット安全教室」を開催することとなりました。
2004年度の開催

2004年度に、「インターネット安全教室」を実施するにあたり、まずは行政機関(神奈川県)と連携して開催することを考えたそうです。そして、神奈川県の働きがけにより、横須賀市、藤沢市、厚木市、小田原市などとNPOとで作業分担をして開催することを計画しました。県に相談したことにより、最初から行政と組んですすめることができ、その結果、市の会場提供によりNPOの会場費負担は無くなりました。また、県の協力を得られたため、県の配送システムを利用し広範囲にチラシを配布したり、自治体の広報紙へ掲載してもらう等により、集客・広報活動をスムーズに行うことができ、また、当日の運営に関しても市から運営スタッフを派遣してもらう等、広報だけでなく運営上もスムーズに行うことができたそうです。また、実際に開催した安全教室を見に来た他の市の職員やNPOなど人のつながりによって開催の輪が広がっていき、一度は計画が頓挫した市も県の総務部の人が安全教室を知ることによって再度の働きかけをしてくれることとなり、最終的には開催できました。
2005年度の開催

2004年度開催地は継続実施で調整し、未実施の場所でも過去の実績をみた近隣市やNPOのホームページを見ての問い合わせなどから「インターネット安全教室」開催のリクエストが増え、結果的に19箇所での開催へと繋がりました。結果として、2004年度から積み上げた実績によりさらにネットワークが広がり、他市への紹介があったり、参加した職員からの働きかけがあったり、また地元有志グループや団体により開催を望まれ、実際に運営にも参画してもらうこととなりより一層の拡がりを見せました。
2006年度への取り組み
2006年度、神奈川県より、「インターネット安全教室」連携実施の提案があり、NPOがこれを快諾し、「インターネット安全教室」は県との協働事業という位置づけで始まりました。神奈川県との「協働事業実施協定書」の締結により、作業分担を明確にし、2006年度の実施については、県内の6地域県政総合センターを会場に、各センター2回計12回の「インターネット安全教室」の実施が決定しています。また、神奈川県との協働事業以外でも、横浜市、川崎市、藤沢市、秦野市、鎌倉市と共催で「インターネット安全教室」の実施も決定しています。
最後に
神奈川県では、県の協力を得ることができたということも重要なポイントですが、ご担当の植田さんの行動力、人脈、ネットワークの広げ方、きちんとした説明、これらがあったからこそ県や市町村からも協力と信頼を得ることができたのだと思います。神奈川県の前例を参考に、全国各地へ「インターネット安全教室」の輪が今後ますます拡がっていくことを期待しています。
トップページへ
Copyright(c) JNSA All Rights Reserved.