JNSAメールマガジン 第76号 2015.12.18☆★☆

こんにちは
JNSAメールマガジン 第76号 をお届けします。

今年は暖冬のようですが、昨日から本格的な寒波到来で急に寒くなりました。
今年の忘年会のピークは今日だそうですので、忘年会に行かれる方は帰りに風邪を引かないよう防寒対策をしっかりしてお出かけください。

さて、今回のリレーコラムは、情報セキュリティ国際会議「CODE BLUE」事務局/株式会社BLUE 代表取締役 篠田佳奈様からの寄稿をお送りします。

【連載リレーコラム】
CODE BLUE の挑戦

(CODE BLUE事務局/株式会社BLUE 代表取締役 篠田 佳奈)

こんにちは。情報セキュリティ国際会議「CODE BLUE」発起人かつ運営事務局を担当している篠田です。

昨今のサイバー攻撃や犯罪被害の報道、そしてAutomotive、IoT、AI、FinTechなどセキュリティ領域の広がりにより、技術としてもビジネスとしても、近年セキュリティは多くの注目を浴びています。そのような中、CODE BLUEは生まれました。

CODE BLUEは日本発のセキュリティ国際カンファレンスです。日本国内の多くの他の国際カンファレンスとの違いは「世界トップクラス」「ベンダー中立性」「プロフェッショナル向け」という特徴がある点でしょうか。

  情報セキュリティ国際会議 CODE BLUE
  http://www.codeblue.jp/


CODE BLUE という名称はいくつかの意味がこもっています。ひとつは救命救急センターなどで患者の容態が急変した時に「緊急事態発生。至急全員集合」という意味で使われることからセキュリティのスペシャリスト招集の意味があります。もうひとつは海(BLUE)に囲まれたこの土地を技術(CODE)でうめてつないでいきたい、という意味があります。


2014年2月に第1回が開催され、これまで3回開催してきましたが、参加人数は当初から1.5倍に増えました。国内のみならず、海外からもアメリカ、ヨーロッパ、中東、アジアなど多くの国からの参加があり、関心の高さが伺えます。CODE BLUEの認知度も口コミで徐々に広がり、国内の方から「海外から噂を聞いたよ」といわれることも増え、またセキュリティに関心の高い非IT産業の方々にも広がりつつあるようです。


CODE BLUEでは毎回いろいろな試みに挑戦しています。

そのひとつは参加費の挑戦です。この種の国際会議の海外での相場はたいてい10万円〜20万円ですが、CODE BLUEの現在までの参加費は3万円〜5万円におさえています。それでも日本では高価な部類にとらわれがちです。加えて英語圏ではないので「同時通訳」「翻訳」も期待されており、日本は海に囲まれていますから多くの海外の方々はフライトでの招へいです。これはなかなかの挑戦でした。

その分、本当に多くのボランティアの方々が長年この業界を支えてきました。

ボランティアスタッフと協賛企業の方々の支援もあって会議はこれまで3回開催ができました。世界トップクラスのコンテンツの維持とプロフェッショナル向けの会議の継続を考えていくときに、少しずつ工夫をしていかないといけないかなと思っています。


未来の塊である「学生や若手をどのように巻き込んでいくか」も挑戦でした。巻き込む方法として「参加者として」「スタッフとして」「講演者として」の3つのオプションがありますが、CODE BLUEではスタッフから始めました。海外ではトップクラスの講師やコンテンツに触れ合える場として誇りをもって従事している学生コミュニティがあり、CODE BLUEでもそのコミュニティは作っていければいいなと考えたからです。

第3回では「U25セッション」として学生を含む25歳未満の方々の枠を設けました。海外からの応募もある中、U25として日本の学生2名による講演が実現しました。また、一般枠でも十代の講師もいました。そして協賛企業の協力により、10名限定で学生無料招待をし、U25の講師とランチでの集いを設けました。きっと盛り上がったのだと思いますが、U25講師と学生達は時間が来てもいつまでも話し足りない様子でした。


そしてCODE BLUEを設立した大きな動機のひとつでもありますが、「世界トップクラスの舞台を用意して優秀な講師を世界へ紹介する」ということも挑戦でした。国際カンファレンスというとやはり英語が中心です。英語はGlobal Languageです。ですが、英語圏ではない国の国際会議で英語はできない素晴らしい研究者もいました。それを見て、本当のインターナショナル(国際)っていろんな言語があると考えた時、それが紹介すべき内容であるなら、多言語対応をして、日本を含む非英語圏の優秀な方々を紹介し世界へ進出する足がかりの場を作りたいと考えました。

実際、初回は韓国語、第3回は中国語の講師を紹介できました。言語を問わず、そうした舞台で講演することで、次のキャリアにつながったという声も頂いています。まだまだこれからですが、もし多言語に対応する真の国際カンファレンスができたなら、ユニークな研究者が世界中から集結する、おそらく世界でも唯一に近い国際カンファレンスになり得ると思います。


まだまだ課題もありますが、今後もさまざまなことに挑戦し、多くの業界、年齢、国、およびレイヤーの方々を巻き込んでいければと、そう思っています。



#連載リレーコラム、ここまで

<お断り>本稿の内容は著者の個人的見解であり、所属企業及びその業務と関係するものではありません。


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発信日:2015年12月18日
発行: JNSA事務局 jnsa-mail
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