★☆★JNSAメールマガジン 第162号 2019.5.17 ☆★☆

こんにちは
JNSAメールマガジン 第162号 をお届けします。

6月12日(水)にJNSA2018年度活動報告会を開催致します。
活動報告会は、JNSAで活動している部会・ワーキンググループ(WG)の2018年度の活動報告と 今後の活動計画などの発表を行う、JNSAの活動をみなさまに知っていただくための発表会です。
今回のメールマガジンご執筆者の一宮氏のご登壇もございます。
JNSAへの入会を検討されている方も、また、既に会員の方で各WGの活動について詳しく知りたい方など、ぜひこの機会に御参加下さい。

 日時:6月12日(水)9:50-15:40
 場所:ベルサール神保町(東京都千代田区西神田)
 お申込み、詳細プログラムはこちらから。
  http://www.jnsa.org/seminar/2019/0612/

さて、今回のメールマガジンでは、海外市場開拓WGリーダー一宮隆祐様による、「米国 RSA Conference 2019 JAPANパビリオン出展」レポートです。

【連載リレーコラム】
米国 RSA Conference 2019 JAPANパビリオン出展
〜ガラパゴスをぶっ飛ばせ! 第1部 完〜

海外市場開拓WGリーダー/一宮隆祐(日本電気株式会社)

JNSA海外市場開拓WGに参加する会員企業8社は、2019年3月4日(月)から8日(金)にかけて米国 サンフランシスコで開催された「RSA Conference USA 2019」にJAPANパビリオンを出展いたしました。「JAPAN」冠のブースにて、各社が一丸となり自社製品・サービスをアピールした結果、パビリオンには日本を含む52か国 2,200名を超える来場があり、具体的な商談にも数多く繋がりました。

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RSA Conference USA 2019 概要

名称:RSA Conference USA 2019
https://www.rsaconference.com/events/us19
会場:米国 サンフランシスコ, “Moscone Center”
日程:2019年3月4日(月)- 2019年3月8日(金)[展示会は7日まで]

RSA Conference USA 2019には約43,000名、700社もの企業・組織が出展。
国際パビリオンとしては、日本を含む8カ国(日本、イスラエル、ドイツ、
カナダ オンタリオ州、スペイン、英国、韓国、中国北京Z-Park)が出展し、
自国の企業を支援・アピールをしていました。

JAPAN パビリオン出展企業
1.アドソル日進株式会社
2.アルプスシステムインテグレーション株式会社(現地法人Netstar)
3.株式会社インフォセック
4.エムオーテックス株式会社(現地法人Interfocus)
5.国?研究開発法人情報通信研究機構(NICT)
6.株式会社ディアイティ
7.株式会社日立システムズ
8.日本電気株式会社株式会社(NEC)
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■RSA Conference USA 2019出展への道のり

RSA Conference USA出展の企画は2017年夏から始まりました。INTERPOL World(シンガポール)へのJAPANパビリオン出展後、NICT 西永さんとの話から突如として2019年開催のRSA Conference USA 2019への出展企画が立ち上がりました。RSA Conference USAへの出展はJNSA 海外市場開拓WG設立当初からの目標であり、悲願でした。ただこの時、長く険しい場所取り合戦に巻き込まれるとは誰も予想をしていませんでした。

2018年夏「いつなったら出展場所が確定するのか?何社が出展できるのか?」

RSA Conference USAの出展場所の確保は、スポンサーや前回出展企業が優先されるため、2018年4月に2019年の出展予約がオープンになった時点でほぼ埋まってしまいます。一方、JAPANパビリオンは初出展となるため、必然的に残った場所の中から選択することになります。ところが初出展組織の場所予約は何度も延期となり、7月になっても場所が決まらない事態に苛立ちを覚えたメンバーも少なからずいたと思います。その中でも粘り強くRSA Conference事務局と交渉いただいた西永さんには感謝の気持ちしかありません。2018年8月16日、「South Expoに8社分の場所が取れました!」この報告を出展希望企業に連絡ができた時、胸を撫で下ろしたのを覚えています。更に追い風として、総務省の支援も決まり、ここからJAPANパビリオン出展運営委員会を舞台とした怒涛の準備が始まりました。

2018年11月「ブースデザインはどうする?ノベルティは?何か出し物をする?」

JAPANパビリオン出展運営委員会が毎月開催され、議論はオンライン/オフラインの両方で頻繁に行われました。しかし、米国展示会の出展経験があるメンバーは少なく、議論の収拾がつかない状況が続きました。「このままだと間に合わないかも」そう思った時もありましたが、議論を重ねることで徐々にまとまりをみせ、濃紺(サムライブルー)を基調としたデザイン、ノベルティとして大ヒットとなる寿司消しゴム、波紋を呼ぶことになるレセプション「Sushi Night」等、次々と決まっていきました。そして、RSA Conference USA デビューの日を迎えました。

■いざ、RSA Conference USA 2019へ

2019年2月最終週 出展企業が集まり、最後の確認を行いました。予想以上に大量の荷物(3,000部のパンフレット、3,000個のノベルティ)に度肝を抜かれたメンバーもいましたが、米国で無事再開することを約束して各々旅立ちました。

2019年3月4日 まだ肌寒いサンフランシスコでJAPANパビリオンの準備が着々と進行していました。初出展であるためブースの場所は会場の端の方でしたが、濃紺(サムライブルー)を基調とした上物看板に“JAPAN Pavilion“と記された外装を見て、改めて出展できたことを実感しました。

「会場が広い、ブースの数が半端ない。」

700社を超える企業がひしめき合うようにブースを構える会場。会場の中も外もお祭りの雰囲気です。果たしてJAPANパビリオンに足を止めてくれるのか、一抹の不安を覚えながら3月4日夕方から一般公開が始まりました。お酒と軽食が振舞われる会場に人が次々と流れ込んできます。隣のブースでは手品で来場者を引き寄せます。前のブースでは大きな剣(ノベルティ)を振りかざし呼び込みをかけます。JAPANパビリオンの前を人が通り過ぎて行ってしまう。なかなか止まってくれない。そんなピンチを救ったのが、ノベルティの”寿司消しゴム”でした。

「これは何だい?」

JAPANパビリオンへの来場を呼び掛ける中、ノベルティの”寿司消しゴム”に目を止める人が相次ぎました。寿司消しゴムをきっかけにブースでデモを行い、リードスキャンをする流れができ始めます。

展示二日目からは1時間に一度ミニプレゼンを行い、更に集客に努めました。
各社それぞれ趣向を凝らしたアピール、併せて日本食レストランで開催されるレセプションについても宣伝します。小さいブースながらもJAPANパビリオンは賑わいをみせます。

そして三日目の夜、レセプション「Sushi Night」の開催が近づきました。

2019年3月6日夕方「まだ、Sushi Nightはオープンしないのか?」

近くの日本食レストランの一角を貸し切って開催されるレセプション「Sushi Night」。開場時間は18時です。それにも関わらず雨の降る中、17時半から店外に開場を待つ人の列ができ始めます。100人定員の会場ですが、それ以上の人数が来場する勢いです。

18時、開場と同時に人がなだれ込んできます。入口では来場確認のスキャンをひっきりなしに行います。そして、会場中央の机に並んでいた日本食に多くの人が詰めかけます。

「まぐろの寿司を一人が全て持っていった」
「たこ焼きが4秒でなくなった」
「唐揚げが食べられなかった」

日本食の人気はこれほど凄まじいものかと呆気にとられるほどの勢いでした。
会場は満員にも関わらず、店外で並んでいる人はまだまだいます。

「I’m sorry. Sushi has gone.」

私はこの奇妙なフレーズを店外に向かって何度も連呼したことを、一生忘れないと思います。

多少の混乱はあったものの、運営メンバーの奮闘とお店の協力により、200名を超える方がレセプションに参加し、事故もなく無事に終えることができました。
運営面での課題・反省はありますが、日本食人気を肌で感じことができ、日本人の誇りを感じる瞬間でした。

「期待以上の成果だった。」

国際パビリオンとしては最小のスペースながらも、計4日間、JAPANパビリオンはその結束力で、日本を含む52か国2,200名を超えるリードを獲得できました。
実際に展示員としてブースに立つと、予想以上に日本や日本のサイバーセキュリティ製品・サービスに興味を持っていることを感じました。出展企業によっては、北米進出や販路拡大となりえる商談もあり、本出展の有効性が検証できたことは日本のサイバーセキュリティ産業としても大きな成果と言えます。
この成功を足掛かりに、今回の反省を活かし、次回のJAPANパビリオン出展に繋げていきたいと考えています。

最後に、私自身、世界最大のサイバーセキュリティ展示会と謳われる“RSA Conference USA”に出展社として関われたこと、多くの方々と出会えたこと、本当に貴重な経験となりました。そして、JAPANパビリオン出展・運営において、本当に多くの方々にご支援・ご協力を頂きました。この場を借りて感謝申し上げます。ありがとうございました。

■あとがき

本コラムの副題「ガラパゴスをぶっ飛ばせ!」は4年前に初代WGリーダーが 書かれたコラムのタイトルでした。
(よろしければ、下記も併せてご覧頂けれ ばと思います。)

【連載リレーコラム:海外市場開拓WG(前編)】
「海外市場開拓WG(前編):ガラパゴスをぶっ飛ばせ!」
https://www.jnsa.org/aboutus/jnsaml/ml-67.html

【連載リレーコラム:海外市場開拓WG(後編)】
「海外市場開拓WG(後編):シンガポールに突撃!」
https://www.jnsa.org/aboutus/jnsaml/ml-68.html

RSA Conference USAへの出展は4年前JNSA海外市場開拓WGが設立された時からの目標でした。「使命感・魂・想い」を共有するメンバーと共に目標を実現ができたことに、この上ない達成感を味わっています。ですが、この目標にいつまでも踏みとどまるわけにはいかないという思いから、コラムのタイトルに「第1部 完」と付け加えました。5年目の活動は「第2部 世界に打って出ろ!」という想い(個人スローガン?)で、さらに新たなチャレンジと成果が出せるようWGメンバーと一緒に取り組んでいきたいと考えています。

JNSA海外市場開拓WGでは、海外展示会への出展や海外市場調査、海外進出マニュアルの作成、メンバー企業間での情報共有などの活動を行なっています。現在海外進出を検討している企業様、また海外事業に関心のある方、既に海外ビジネスを展開しているが情報収集したい企業様など、ぜひお気軽にWGへご参加ください。

 

#連載リレーコラム、ここまで

<お断り>
本稿の内容は著者の個人的見解であり、所属企業及びその業務と関係するものではありません。

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【部会・WG便り】
★JNSA2018年度活動報告会の参加登録受付中です。
 日時:2019年6月12日(水)
 会場:ベルサール神保町
 お申込みはこちらから↓
 https://www.jnsa.org/seminar/2019/0612/

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詳細についてはJNSA事務局までお問合せ下さい。

【事務局からのお知らせ】
★2019年度JNSA総会は活動報告会と同日に行います。
 JNSA会員の方はご参加よろしくお願い致します。
 日時:2019年6月12日(水)16時から(会場:ベルサール神保町)

★サイバーセキュリティ小説コンテストで大賞を受賞した
「目つきの悪い女が眼鏡をかけたら美少女だった件」がスニーカー文庫として
出版されました。JNSA会員企業の皆様には2冊献本予定です。
連絡ご担当者様宛に順次発送いたします。

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受講の際にはぜひ事務局までご連絡下さい。

 

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発信日:2019年5月17日
発 行:JNSA事務局 jnsa-mail
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