年代別平均点点数分布分析

[2011.5.16]

健闘した70歳以上、伸び悩む50、60歳

情報セキュリティ理解度チェックの年代別平均点を表8にまとめました。

表8 : 年代別平均点
表8:年代別平均点

年代別の平均点の表を見ると面白い事が分かります。最も受講回数の多い30代の世代が最も平均点が高く、最も受講回数の低い世代70歳代以上の年代が最も低い結果となっています。

30代、40代の世代は会社の中でも、中核に位置し現場作業をバリバリこなし、指導もする立場である人も多いと思われる事から、自らもセキュリティに対して、強い関心を持ち、積極的な学習をしているのではないかと思われます。理解度チェックも自主的に受講している人も多いので受講回数が多いのかもしれません。 実際、40代に片足をつっこんでいる私も管理上、情報漏えいの怖さを見聞きし、社内では口煩く指導をしているような状況でもあります。

一方20代から20歳未満は、学生やもしくは社会人になりたての為、学校や会社でのセキュリティ教育も始まったばかりもしくは、基礎段階の人だと推測され、故に比較的平均的が低いと予測されます。理解度チェックは試しに受けてみよう、もしくは学校や会社から受ける事を薦められ、仕方なく受講しただけかもしれません。

しかしながら、パソコンは早ければ小学生の低学年から授業に取り入れられ、子供のITリテラシーも高くなってきている反面、インターネットやメールの普及により、大人同様に子供もウィルスやフィッシングなどの様々な脅威に晒されています。 子供だから、学生だから、社会人なりたてだからセキュリティリテラシーが低くても良いという話は通用しない時代と言えますね。

50代、60代の多くは管理者が多い世代だと思われるにもかかわらず意外に平均点が低いのは少し残念です。40代以下の見本・手本になるような結果を今後期待したいですね。 70歳代以上の受講回数、平均点は一番低い数字なのですが、僭越な物言いを敢えてしますと、年齢を鑑みると大変あっぱれな数字であると思います。

インターネットが普及し、情報セキュリティが謳われて始めた頃は、サラリーマンであれば恐らく定年退職前後と思われますが、現役を引退してもなお、こうして積極的に理解度チェックを受講して若い人に負けず劣らずの平均点です。今後もご健在で、理解度チェックを受け続けて欲しいと思います。

図12 : 年代別点数分布
図12:年代別点数分布

年代別点数分布を見ると、20歳代未満とそれ以外の年代とグラフのカーブの違いが明らかに異なります。 20代以上は、70~90点でピークを迎え満点に近い人は少ないですが、20歳未満の場合は、80点ぐらいの人と満点の人が多いのが特徴です。 最近の若い人は・・・などと言われますが、実は負けず嫌いで何回も挑戦して、高得点を獲得している人がいるのかもしれませんね。

(株式会社楽堂 高橋 こずえ)